ジョン・レノンがもし生きていたら、今年で60歳。ミュージアムも出来たし、CMにまで出演(?)しているのを見るのは、自分が確実に年を重ねているだけにどこかなじめない。
音楽にとどまらず、生き方にまで影響を与えたビートルズが解散したとき、その原因の一つにポール・マッカートニーの「マイホーム主義」が挙げられていたことを覚えておられるだろうか。
音楽活動を休み、家族との時間を大切にしたいだなんて、ファンに対する裏切り行為だと見なす風潮が確かにあった。ビートルズが巨大な産業になり、たくさんの人々が彼らにあやかる仕事から、収入を得るようになっていたことの意味も大きいが。
自分らより上の世代の「マイホーム主義」を批判していた私達であったが、いつしか家庭をもつという立場になっていた。家族の存在を心の支えに、仕事に打ち込んでいるという人もいるだろう。しかし彼の妻子は、その仕事の犠牲になっていると感じているかもしれない。
ジョン・レノンも家事・育児に専念した期間があった。経済的な成功があったから、それが出来たと言ってしまうのはたやすいが、子育てに関われる時期は人生においてそう長くはなく、それは誰にとっても同じくらいの長さである。
ビートルズが教えてくれた、もう一つの真実であると最近思うようになった。
コメント:熊本日日新聞「おとこの目」欄、不採用。当時、建設会社に勤めていたので人と住まい、家族について考えることが多かった。自分の子どもたちも成長してくるしネ。藤原智美さんに影響されたのかもしれない。
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