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2020年3月28日 (土)

「隔離」の心性

哲学者の森岡正博さんの「論考2020」
本日の熊日朝刊から。
クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」への対応を
改めて考えてみるという内容。

あれほど大規模な隔離より早期の下船のほうが
より効果的ではなかったかという考えだ。
ただ、下船を一般市民に納得させるのは難しかっただろう。
目に見えないウイルスを持った人たちが、
「あちら側」にまとまって隔離されているのが、
「こちら側」の人たちにとっていちばん安心するからであると、
森岡氏は書いている。

それは障害者施設や更生保護施設などの建設計画に対する
地域住民が起こす反対運動と通底する心理であり、
合理的な説得によって簡単に解消されないほど、
私たちの心の内側に深く根を下ろす。

この「隔離」の心性を克服し、いかに悪循環を断ち切るか。
その道を探さなくてはならないと氏は結ぶが、
合志市民である私たちには、ハンセン病療養所
菊池恵楓園という、学びの場が身近にあるではないか。

以前は「啓発」という言葉に食傷気味であった私だが、
やはり広く深い意味での「啓発」は終わりないことを思う。





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