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2005年12月29日 (木)

「流行語の向かう側」>12/10/2005・k303

 インターネットでの検索が普及した現在、印象的なキャッチフレーズを作ることが、重要視されているのではないでしょうか。広告業界では、昔から当たり前のことだったと思いますが、それに「あいのり」して、世の中をわかりやすく解説する傾向が、強まっているため、言葉の意味するものより、言葉そのものの流行を、メディアで繰り返し取り上げることで、さも「格差社会」が今到来しつつあるようなムードを作り上げているような気がします。

「総中流」といわれたころの日本にも、格差は歴然とあったにもかかわらず、「総中流」気分に流され、見た目の平等、大量消費社会を正当化していたという側面があると思います。

 言葉が、人間の生活を規定してしまうのは、致し方がないことです。「ちょっと待てよ。それは少し違うんじゃないのか」という批評性を、一人ひとりが持てるようになることが、大事なことだと思います。

Then and Now:平成17年12月25日付熊本日日新聞・くまにちコム 私の意見「テーマ“総中流”のゆくえ」欄に掲載。

http://kumanichi.com/watashi/ でも読めますが、本紙では編集されています。あまり時間をかけずに書いたので、ちょっと生硬である。本来のテーマと微妙にずれてしまうという、よく言えば「私らしさ」、通常減点あるいは評価外解答の見本だなあ。

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