GOT TO GET YOU INTO MY LIFE~6/3/2002・k211
本を読むときは、たいてい「この本は誰にピッタリか」を考えながら読んでいる。余計なお世話かもしれないが、あの人ならどう思うだろうと想像すると2倍楽しめるではないか。本上さんの3冊目のエッセイ集は、すぐに3人の顔が浮んだ。
彼女が流行らせようとしている言葉「へもい」そのままに、その生活のつましさ、慎ましやかさが、逆にゴージャスに見えてくる充実の暮しっぷりだ。伊丹十三氏の『女たちよ!』が30年の時空を超えて、現在に見事によみがえったと言ったら大げさでしょうか。
それにしても彼女の母上「オカン」のたくましさ、妹や14人のイトコたちなど、大家族の中のひとりであることの幸せが、しみじみ伝わってくる。
友だちにはなりたいけど、一緒に暮したいという気持には少し距離がある。彼女の場合、自立してるということだけど、弱点でもある。
『ほんじょの鉛筆日和』
本上まなみ著 マガジンハウス刊 1500円
Then and Now : 彼女が私と同い年の編集者と結婚していたのが発覚したのは、この直後ではなかったか。逆立ちしても他人事なのに、ヘルプレスな無力感に打ちひしがれたことを思い出す。
そんな大袈裟な!
一緒に暮したいタイプではないと明言しているのに。彼女、最近絵本とか出版しているが、もう興味がなくなった。再び、私の気を引くことがあるとしたら、どういうときになるだろう。
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