(日本語を)声に出して読むために
10年ほど前、町内の会社に勤めていたとき、「こうしまち」を「合志町」と書いてもらうために私は、事あるごとに電話で説明を繰り返したものだった。その頃、県の設置する標識もローマ字では「GOSHI」となっていることがあったので、役場から訂正を申し入れたこともあったそうだ。
地名のような固有名詞の、本当の呼び名を知らないでいることは案外多いのではないか。出来るなら正しく読んでもらいたいと当事者の方は誰しも思っていることだろう。頭の中で発音することで、どこか遠くの町に住む人達が、自分たちと同じように現実に生き生きと暮らしていることが実感できる。
それは、人名にしてもそうだ。せっかく、声に出して読む日本語の大切さが話題になるご時勢に、新聞記事を活用した教育を推奨する新聞が、フリガナをつけることをためらうのはおかしいと私は思う。
漢字は表意文字なので、確かに形で意味がわかるという便利さもあるが、特にパソコン等を活用することが多くなると、カナからの変換がどうしても必要になる。そういう点からも読みの重要性が増しているということが言えるのではなかろうか。
(2/25/2003)
コメント:熊本日日新聞「読者のひろば」不採用。
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