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2018年1月20日 (土)

映画『あん』

この映画の中では、「らい」という言葉が何度も出てくるのだが、
少なくとも、現在の合志市では死後相当の言葉であると思う。
まったくいないとは断言できないが、合志市では
それ相応の啓発が進んでいると思う。
今回の上映会に参加した人にとって、ハンセン病に対して
無関心な人はいなかったのではないだろうか。
だから、劇中「らい」という表現で差別がなされるという
信じられない展開があることに、引っかかりを覚える人が
多数いたのではないかと思う。
しかし、合志市では療養所の所在市としてそうであっても、
ごく普通の日本全国では、主人公の元患者が受ける仕打ちは
理不尽ではあっても、ひょっとしたらあり得ることなのかも。
そういう気づきは、私にとっては新鮮だった。
これだけ啓発活動が繰り返されるのだから、
当然正しい認識が広まっていると楽観することには
あまり根拠がないのかもしれない。
ただ、自分にはまったく無関係の、歴史の彼方のこととして、
何も考えないことにも問題はある。
昨日、NHKのドラマ「女子的生活」を見ていて思った。
主人公は仕事で生まれ故郷に帰ることになる。
家族を捨てて、おそらく二度と帰るつもりもなく、
トランスジェンダーとして、女子的生活を送る彼が、
運命のいたずらで、父と兄に出くわしてしまう。
父はそれでも、何とか息子を認めようとするが、
兄はトランスジェンダーの弟がいることが
近隣にバレることを極端に恐れながら地元で暮らす。
それはハンセン病の患者とその家族の関係に通じるものがある。
私はふとそう感じた。
つまりハンセン病の啓発を続けながら、私たちが
語り継ぐべきことは、いつの時代も形を変え立ち現れる、
人間の本性についてであると言えるのではないか。
弱さであると同時に、それは自己防衛本能かもしれない。
しかし、そこに虐げられる他者がいるとしたら、
やはりそれは、間違っているのではないかと問うべきだ。
それを忘れないことである。

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