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2014年11月22日 (土)

あしたの風

熊日朝刊に県民文芸賞の発表が載っていた。
期待していたのだが、賞にはかすりもしなかった。
応募するときは、そこそこ自信を持たないと送れないのだが、
落選すると、その至らなさに思い至る。
ご存知のように、真ん中あたりは既発表である。
この夏、この詩を書くことが、私の役目だと思った。
しかし、確かにインパクトはないなあ。


「あしたの風」

ものごころついたとき
私は左利きだった
父は野球をこよなく愛していたので
それをを喜んでいたかもしれないが

もう戦争は終わったけん
左利きでなくてもよかぞ

祖父の一声で
私は右利きになった
私が生まれた年
もはや戦後ではなくなった

私は息子に言った
おまえのポケットには
ななつの夏が入っている

そら あちーて ヤケドすったい

父さんは夏を四十個持っている
一年に一個ずつ 大切に集めてきた

 ヨンジュッコも
 とーさん すげーて

そのひとつひとつが
宝物だと気づくには
私には同じだけの年月が必要だった
あと何回 夏を迎えられるだろう

私には二人の息子がいる
二人が幼いとき 私はこう言った
おまえたちがおとなになるころ
父さんが戦争に行くことは もうなくても
おまえたちは 
そうは行かないかもしれない
何とか そうならないようにしたいけれど
そうなったら

息子が生まれたとき
この子のためなら 
いつ自分のいのちを差し出してもいいと
私が思ったように
父となった息子も 
そう考えているだろうか

 じいちゃん 
 なんで 
どうしてね

その答えを 孫にもわかるように
言ってきかせるために
ゆっくり ことばを選ぶために 
あしたの風が 吹きますように
あさっても あちこちに



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