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2011年6月30日 (木)

「トワイライト」ゾーン

6月29日 水曜日

熊本県立大学の特別講義を受講。
現代文学の授業で、
SF・ファンタジー評論家 小谷真理さんが
「SFとファンタジーの愉しみ」というタイトルで
吸血鬼文学についての話をしてくれた。

もちろんほとんどが学生で、
席が空いてなかったので前の方に座ったが、
おそらくほとんどが女子だったと思う。
私も英米文学科だったので、
女子が多い授業には慣れていたけれど、
それは最早35年も前のことで、当時は私も学生だったから。
というより、
こんなぎちぎちの教室で講義を受けたことはなかった。

小谷さんといえば、以前熊日に
SFファンタジー関係の書評エッセイが連載されていて、
とても重宝していた。
多分スクラップがどこかにあるだろう。

まず最初にアメリカで映画化されたヤングアダルト小説
『トワイライト』の話から、ヴァンパイアの系譜へ。

YA(ヤングアダルト)とというジャンルを知ったのは、
10年ぐらい前だろうか、
旧合志町の図書館まつりのイベントで、
たつみや章さんと橋本博さんに来てもらったときに、
たつみやさんが、今後の図書館の充実は
YAにかかっていると言われたときのこと。
いろんなことを連想するものだ。

それはそうと、詩人バイロンの風貌をモデルにした
最も初期の吸血鬼小説が、
フランケンシュタインときっかけを同じく誕生したこと。
それは知らなかった。

吸血鬼だから、当然、血 bloodがキーワード。
血とはなんだろう。
血を吸うとは、相手を理解すること。
理解し合うコミュニケーションの一つではないか、
と小谷さんは語る。

そして共同体に属さない者としての
他者、よそ者である other あるいは、alien
それは歴史的に人口が増え、文化が混淆し、
特に都会で漠然とした不安感が
広がり、また深まって行った背景もあったのだろう。

日本に入ってきた吸血鬼は、
横溝正史の『髑髏検校』にあるように
海外から来た悪しき者のイメージ。
これは、ブラム・ストーカーの『吸血鬼ドラキュラ』の
見事な翻案ものらしい。

それから、キーワード passing
それは「なりすまし」のこと。
人間界にやってきた他者が、人間のふりをする。
それは混淆 hybrid 人種問題にも関わる。
昨日のことなのに、ちゃんと聞いていたつもりなのに、
こうして書こうとすると、
肝心なところを忘れているような。
交わることの出来ない禁断の愛というところで、
思い出していたのは、映画にもなった
金城一紀の『GO』だった。
原作は読んでいないけれど、
映画では、柴咲コウ演じるヒロインが、
窪塚洋介の主人公を、「血が混じる」という言い方で
拒絶する衝撃的な場面だ。

それと、アメリカの作家フィリップ・ロスの『ステイン』。
粗筋しか知らないけれど「なりすまし」の苦悩がテーマ。
在日の金城一紀とユダヤ人作家としてのロスって、
そういえば共通する部分もあるかもしれないと、
『さよならコロンバス』を思い出したりもした。
すっかり文学的になった90分でした。

ときに、いま図書館から借りて読んでいる本が、
上野千鶴子著『女ぎらい ニッポンのミソジニー』である。
偶然というより、シンクロニシティか。




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